ロールキャベツ系男子
先日の飲み会で妙齢の女子軍団が、
「私たちみたいないい女に男がいないなんて、草食系男子が増殖しているせいだ!」
と、憤慨していたので、今回は草食系男子について考えてみよう。
草食系男子を語る際に、重要なファクターがあります。それが、社会心理学で出てくる、認知的不協和ってやつです。
認知的不協和には有名なお話があります。
あるところに、キツネが歩いていると、たわわに実ったなんともおいしそうなブドウを見つけました。
しかし、キツネはそのブドウを食べようとジャンプしても、高いところに実をつけているそのブドウには、あと一歩というところで届かない。
いくらジャンプしてもダメ。
そこでキツネは、あまりの悔しさから
「どうせこのブドウはすっぱくてまずいんだろう。こんなの食べてやるもんか」
と言って、捨てゼリフを残して去っていったのでした…
終わり
これは、イソップ物語の「キツネとブドウ」というお話です。
・ブドウを食べたい
・しかし、どうしても食べられない
二つの矛盾した考え(認知)によって、キツネの心には、なんともいえない不快感が生まれました。
このように、矛盾する認知によって感じる不快感を、認知的不協和といいます。
人は、このキツネと同じように、認知的不協和をなんとかして解消しようとします。
解消の仕方は大きく二つ。
(1)事実をありのまま認める(自分の能力不足を認める)
(2)行動を正当化する(ブドウはまずいんだと思い込む)
しかし、誰しも自分の無力を認めたくありません。なので人は、解決策として(2)を選択する傾向にあるのです。
そこで数年前に生まれた言葉として「草食系男子」ってのある。
「草食系男子とは、心が優しく、男らしさに縛られておらず、恋愛にガツガツせず、傷ついたり傷つけたりすることが苦手な男子のこと」
「草食系男子」の定義って色々あるが、概ねこんな感じだろう。
「告白ひとつできないだらしない男」として、マスメディアでは取り上げられることが多い。
少子化社会の問題点の一つとして、女性の晩婚化が言われており、その要因が「草食系男子にある」と男性批判を繰り返しているテレビ番組も少なくない。
私の知っている結婚できないorしない姫たちの中でも、
「私がモテないのは、「草食系男子」が増えたせいだ!!」
と声高に叫んでいる人がいるが、これって……キツネさんなのでは……と、飲み会でひそかに思っている。
きょうびの若い男も男で「草食系」が女性に近づきやすいからといって、流行りに乗っかり、ちゃっかり女の子をゲットする、ロールキャベツ系が大半を占めている。
(ロールキャベツ系=羊の皮をかぶったオオカミ系)
昔から「送りオオカミ」っていたぐらいだから、今も昔も大層変わっていないって事なんだろうなぁ。
まぁ、そう考えると、「草食系」って言葉は、男女双方に利点があるって事か。
( ^o^)