理学療法士や作業療法士は「先生」or「さん」???
とあるブログで、理学療法士や作業療法士の敬称は「先生」か「さん」かで、アンケートがとられていた。
先生か先生でないかの議論が近年多く聞かれるようになってきているが、私の持論では、やっぱり「先生」である。
何故か?
知らないことを教えてくれる人が先生でしょ?
お花の先生も、お茶の先生も習い事に行けば、お料理教室だって先生ですよね。
その理屈でいけば、障害を負ってできなくなったことを、「できる」ように教えてくれるのが療法士なのだから、やっぱり、患者さんからしたら、「知らないことを教えてくれる先生」と言うことになる。
理学療法士のことを「運動屋」・「体操のお兄さん」と定義すれば、「さん」になるのかもしれない。
そして「先生」談義の重要なポイントは、責任を持つか持たないかである。
責任を持たない理学療法士や作業療法士はもちろん、作業員であるがゆえに「さん」である。
一方、自分の決定に責任を持つのが「先生」である。
分かりづらいので、説明を加えよう。
医師は、荷重の%や禁忌は言うがそれ以外の判断はしない。
つまり、ADL動作の可不可は療法士が責任をもって決定していく。
独歩歩行自立の決定をしたのであれば、その患者が転倒骨折した際、一切の責任を負うのが療法士である。また、責任を負わない人間の言うことなんて誰も聞いてはくれない。
協業、協働と耳にタコができるぐらい騒がれている昨今。
責任を負わないような療法士の意見なんて誰も聞き入れてはくれない。
「一切の責任は私が受け持ちます、なので、住宅改修してください!」
と言えなければならない。
覚悟と責任があって、初めて協業になるのである。
敬称を「さん」にしているところは、この責任を逃げているように私には見える。
すべての責任を医師に押し付けるのであれば「さん」責任の全てをケアプランのせいにするのであれば「さん」転倒、転落を本人や家族、介護士のせいにするのであれば「さん」である。
私は、「先生」と呼ばれている。何故なら、私が指示したADL動作、日常生活平行動作時に起きた事故やケガの一切は私の責任である。責任を負うから「先生」なのである。
責任は療法士がすべて負う。なので、看護師、介護士の皆さん安心して、歩行を行ってください。お風呂に自立で入ってもらってください。買い物に行ってもらってください。と言える。
療法士が責任を持つことで、患者さんも看護師や介護士または家族からのスピーチロック(「するな」「勝手に動くな」「立つな」と患者さんの行動を言葉で抑制すること)から解放され、自尊心を回復させ、動く自由を手に入れることができるのである。
若い療法士に声を上げて言いたい是非、「さん」ではなく、「先生」になってください。責任から逃げていては、療法士の未来はありません。
私的な、「先生」の概念的なお話なので、語源等のお話ではありませんので、よろしくお願いします。語源とかすぐに言う人多いので、療法士は(笑)