クラッシックカーにまつわるちょと下のお話。
クラッシックカーのアミューズメントパークGLIONミュージアムに行った時のお話。
赤レンガ倉庫に百年前のクラッシックカーが所狭しと展示されていた。
まさにハイソ。御華族様にでもなったような気分だ。
そんな豪華絢爛極まりない空間。
ぽかんと口を開けて古き良き空気を体全体で感じていると、
・・・・うんこがしたい。
突如の便意!!
そそくさとトイレを探すが、会場が広くなかなかトイレが見つからない。
ビシッとスーツに身を包んだスタッフさんたちは大勢至る所にいるのだが、べちゃべちゃと仲間内で話していて話しかけられる雰囲気がない。
仕方なく自力で探すがまさにダンジョン!
無数の出入り口を文字通り出たり入ったりするのだが、
「ここ、さっききたばしょだ!! 全然トイレが見つからね〜」
なんてこった!!
肛門括約筋がひくひくと痙攣し始めている。
まずいまずいですよ、これは〜。
背に腹は代えられない。
お疲れ様です〜。と仕事中のはずなのになぜか一仕事終えたような空気感のスタッフさん達の車座の中に、愛と勇気が友達さ、とばかりに飛び込んだ。
すみませ〜ん。と泣きそうな声と顔を引っ提げて、声をかけると、あからさまに怪訝な顔でにらみつけられた。
トイレどこですか?
私の問いにスタッフたちは無言で指をさしてトイレの行方を教えくれた。
入場料1500円も払ってこの扱い!なんだこいつら!
なんてこった!!
と、腹を立てている暇も猶予なく、私はトイレへと駆け込んだ。
ジャーーー。
天国を感じる瞬間である。
・・・・間に合った。
安堵感と幸福感を感じながらペーパーホルダーの蓋を開けると・・・
か、紙が無い!!
なななんてこった!!!
トイレットペーパーが無いのだ。
入場料1500円で高級車を見に来たお客に対してこの仕打ち!!
周りを見渡しても替えのトイレットペーパーの姿は見当たらない。
レンガ造りのトイレの内装。もしや、何かのトリックでレンガの一つを押したら、戸棚が出てくるとか、なんて妄想を広げながら、無理を承知で少しレンガを押さえてみた。
当然、そんな奇跡は起きるはずもなく、途方に暮れるしかなかった。
そこで私の目に飛び込んできたのが、トイレットペーパーの芯!
仕方なくトイレットペーパーの芯をホルダーから抜き取り、芯を魚のように三枚におろして紙を作成してどうにか汚れた肛門付近をふき取ることができた。
紙(神)に見放された時の芯頼み。
トイレの中で一人でひと悶着あった後、何気に隣のトイレのペーパーホルダーの中も確かめてみた。
やっぱりトイレットペーパーは切れていた。
仲間内で盛り上がる暇はあってもトイレットペーパーの補充はできんのかここのスタッフは!!
腹を立てながら、数千万するであろう車たちを横目に会場を後にした。
もう二度と来ちゃらん!!!